さて、なぜ毎年、輪界では2012年モデル~と云った様に、イヤーモデルが毎年発表されるのであろうか?なんて事が、あまり自転車に近しい方々で無ければ、至極当然の理屈として考えられると思う。最たる理由は、毎年行われる自転車のレースでは、スポンサー名とそのカラーリングを施したモデルが出るが、そのスポンサーが変更されてしまったり、部品や、フレームの技術革新や刷新等々…。様々な事が複合するとは思うが、サイズ、色、グレードなど、有る程度乗り手にフィットさせて行かなければならない為、単一車種を大量にストックする事が出来ないんだね。下手をすると大量の不良在庫となりかねないからね。
そもそも自転車のフレームってのはね、ハンドメイドで作るのが基本だから、機械に頼って、大量生産に向いていないんだね。高価なフレームなんかは特にそうである。薄いアルミに火を入れ、溶接なんて、直ぐに穴が開いてしまったり、溶かしてしまったりね、難しいのだそうである。だから職人によるハンドメイド。
ジドウシャってのは、メーカーや車種の違いこそあれ、基本的には単一的車種である。後は圧倒的にユーザー層が多岐に渡り、大多数なのであるよ。ママチャリってのは、単一車種だろ?色の違いとか、メーカーの相違を除けば、サイズで単一なんだ。「お客さん、ご身長があるので27サイズでどうですか?」なんてね。
今日び、自転車、特にロードレーサー系自転車がブームとあって、ロード系メーカーは元気が良いって寸法だが、いよいよマウンテンバイクも巻き返しの予兆がひしひしと感じられるのだよ。メーカーの自転車が売れ行き好調であるとね、より素敵で、魅力的な自転車が、安価になって登場するんだね。部品もカラードパーツが増え、煌びやかになるんだね。実に解り易いぞ。
さて、そんな中、問屋さんも在庫一掃のセールをするのもこの時期なのだが、残念ながら最近では、あまり在庫が残らず、完売してしまい、品薄状態なのだとか…。個人的には残念ではあるのだが、ま、業界が元気であるという証拠であろうし、由とせねばなるまいよ。
さて、それでも昨年は某メーカーさんのナイスなフレームが超特価になったりして、それを買ってストックしておいたんだが、部品のお金が貯まったので、コツコツと作り始めた。今日び珍しい、クロモリフレームのクロカン車である。色が黒しか無かったのが玉にキズだが(ノルコも黒だから…)、ま、流行りのカラーパーツを駆使してお洒落にね。最近ではリアのギア段数は、マウンテンバイクもいよいよ10段化の波が押し寄せ、んだばそいつを組み込んで…。まだまだ途中なのであるが、組み立ての愉しみってのと、フレーム組で自転車作ると、同じ仕様はまず無いって所がイイでしょ?
常々思う事なんだが、基本、自転車と云う乗り物は、自由度が信条でさ、有る程度乗り手の意向ってのを可能な限り、具現化し得る乗り物なんであるけれど、この理論には必ず安全に対する自己責任ってのが付きまとうんだ。安全ってのをおざなりには出来ない部分なんだけどね、どうしても日本の自転車文化ってのが、大方、歪んだ方向に発展せざるを得なかったんで、この安全に対する危機感が希薄なのだ。自転車で死んでしまうヤツはよっぽどなヤツだ位に思われている。
大きな間違いなのだ。オランダ・ドイツを始めとする、欧州ヨーロッパ自転車先進諸国に於いて、自転車の安全や、自転車乗車時の危機管理に際しては、補助輪が外れた幼児から、きちんと車道を走らされ、交通ルールの順守を叩きこまれる。徹底しているのだ。幼児に車道が危険だと思った御仁も居られるだろう。だが、幼児を含め、自転車すら安全に走る事の出来ない交通環境とは?歩道が安全?主要先進国中、自転車の係わる交通事故がダントツナンバーワン、それが世界唯一、自転車が歩道を走るという暴挙が許されている日本であるのだよ。最悪のナンバーワンである。
話がだいぶ逸れて仕舞ったが、自転車に乗るユーザーの意識が高尚であってこそ、その先に自転車を利用する自由度が増すと云ってもイイだろうね。自転車の幼児同乗などが最たる例で、昨日までやってた事が今日になってダメって???安全の為だからって云ったってねぇ。メイド・イン・ジャパンのママチャリが消え去り、日本工業規格が有限無実化し、ネット販売が横行し、販売者も自転車に対する危機意識なぞ皆無でね、大手自転車メーカーもネット販売に対して規制を掛けられない、大人の事情が数多あるのだ。
で、だよ。本当に良いモノを選択して行くなんてぇ事をさ、これが骨格であるフレーム、骨格のくせにこいつが一番重要且つ、目立っているんだが、そいつを選び、それぞれの部品を選択し、組み付け、調整して、自転車にして行く。車輪も組み立てる事が出来るってぇ、まるで模型の様だが、実際に乗れちゃう、なんて、こんな自由自在な乗り物、他に無いよね。
そんな自由度もね、簡単に思い通りに行かないのもまた道理であってさ、毎日毎日々々…僕等は鉄板のぉ~♪とはならないねぇ。3歩進んで2歩下がる~♪かな?ま、一歩でも進んでいるのでヨシとすっか。
スポーツ自転車は、「完成車」なぁんてスタイルが定着してからもうしばらく経つんだけどね、以前はママチャリですら、ホイールを組み立てて完成車にして販売していたって云うから驚きでしょ?以前はスポーツ車も乗り手のイメージを最大限膨らませてね、完成形を想い描いたんだな。それを自転車屋が具現化すると。
自転車販売店ってのは、本当に手間暇が掛かるが、薄利な商売なのである。この不文律を何とかしなければ、自転車業界の明日は無いと思うんだ。
子供乗せタイプの自転車も同じでね、メーカーのお仕着せや、法律の枠にとらわれ過ぎていてね、本当に自由な発想が出来なくなっていると思うんだ。イイじゃないか、ビーチクルーザーに子供乗せを付けたって。
自転車に乗って、何だか生活の一部が、チョッと愉しくなった。なんて事のお手伝いをするのが、私の仕事なんですな。きっと。豊かな生活ってのは、贅沢で、煌びやかな物品や金品に囲まれている事が豊かなぞでは無くね、充実した心があるライフスタイルをどれだけ送れるかって事が大切なんだと思うぞ。
牛歩であるが、KONAのマウンテンがそろりそろり、完成しつつあるのだ。
嗚呼、豊かなる心。
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