2012年6月6日水曜日

懐古趣味とか、そう云ったモノでは無く・・・。



今回は少し興奮気味だが、どこか懐かしい、そんな味の話である。今回はね。シンプルだ。

いつの間にか、昭和のオヤヂ的な立ち位置にいる我々昭和30年代後半生まれなんであるがね、そんな事ぁ、若い君らにもいずれやって来る事なので、どうでもイイっちゃあイイやね。僕らが若い頃の話ったってね、そんなにエラそうに云えるモンでも無かろうが、日本の明日が楽しみで、まだモノもあまり無くって、でも、戦中人のオヤジや爺さんの世代からすると、お前らは何でもモノがある時代で幸せだ。なんて事を云われてさ。そりゃあそうだよね。みんなオヤジの世代がシャカリキに踏ん張って日本を支えていたのだもの。

そんな幼少時代、ラーメンって食いモンが確かにあった。地域によって様々なんだと思うんだけれど、関東地方で云うとさ、普通のラーメンって云う、煮干しで出汁を取ったシンプルな醤油味。屋台の醤油ラーメンって云えば想像が付くか?しょうゆ味ってひらがな表記の方がしっくり来るんだと思うよね。あるいはラーメンと共に良く表記されていた、「支那そば」ってヤツである。

まだ子供の頃はさ、今みたいに何だかコテコテの動物系ギットギト背油の、脂汗流して食べるラーメンなんて無かった。家系だの九州系だのね。ご当地ラーメンなんて何の話ってぇ訳でして、関東地方でその頃から勢力的に店舗が増えたシリーズはさ、札幌ラーメンシリーズなんだろうなぁ。何しろ、メニューが驚くほど豊富で、一体全体、何を食ってイイんだかがさっぱり解らない程である。

ま、そんなラーメンの黎明期ってかね、今や日本の国民食とまで言われるラーメンが林立する中、そんな遥か昔を彷彿とさせるラーメン屋を発見したんだよ。僕らが幼少の頃食っていたラーメン1杯の記憶が、250円が相場だった頃。本当にシンプルなんだけど、結構どこにでもあった中華料理って書いてあるラーメン店。おそらく、藤子不二雄の書く、ラーメン大好き小池さんが食うラーメン。所謂シンプルで、あっさりチヂレ麺が絶妙の、絶滅危惧種指定のラーメンである。

此処最近、本当に美味しいラーメン店は増えたんだろう。いつもお世話になっている立ち飲み屋の「樹」のラーメンなんか、店主のケイちゃんのこだわりで、ビックリ仰天に旨いラーメンを金曜日の夜22時以降限定でつくる。絶品だ。千葉中央にある壺中(こちゅう)というラーメン屋さんも相当に旨い。それに栄町の並木商事さんね。これが旨い。なんてのが最近のラーメンのお気に入りである。

私は夏が好きである。ビーチへ繰り出す。ビーチクでは無い。ビーチだ。で、何が好きってぇと、もう断然海の家なんだ。海の家のラーメン。決して最高に美味しい訳でも無かろうに、どこか最高に美味しいんだよ。なんて経験、みんなしてるでしょ?あの普遍的シンプルなラーメンって、おそらくラーメンの原点なんだと思っている。で、あのアツい太陽と砂浜、弾ける様な青春ヒストリーなんかが絡み合って、調味料が完成されているから、最高に美味しいんだよね。青春の汗と涙が、隠し味的なね。我々の子供の頃は、その頃の日本の屋台骨を支えていた漢達の汗と涙とやせ我慢の隠し味が利いた、そんならーめんだったんだと思うんだ。

さて、前振りはこの位にしておくとして、件のラーメン「B級グル麺」というお店である。何ともショッパイネーミングにどこかオヤジギャグ的な昭和臭さを感じていて、だが、本当に入りにくい雰囲気を満点に醸し出している、そんなお店で、あれが出来て直ぐに気付いていたんだけれど、何となく入れないでいた。どの位入り難いかって表現すると、入口にボーイが立っていて、着てる服をチェックされちゃう、ドレスコードがあった時代のディスコ位と云えば解り易いだろう。いや、凄く解りにくいだろうな。・・・まぁいい。
何しろ看板は手書き、暖簾はラーメン屋なのに赤では無く蒼色がトンじゃった様な、どこか手染め風の暖簾、しかも「B級グル麺」なんて、何のシャレだか解らないネーミングだから、「あっと驚くタメゴロー」っぽくって、何者なんだか、何屋なのかが皆目見当が付き難い。最近、巷で流行っているB級グルメ、ご当地グルメのはしりでね、あっちこっちでもてはやされている例の、アレであるが、焼きそばとかでも無い。ラーメンの麺ではあるが、あまりにもベタである。とても奇をてらって付けたネーミングでは無かろう。おそらく看板を書く段になり、店名をどうすっか?なんて話にしていた所、ニュースでB級グルメの特集でもやっていたのだろう、それを見て、お?これでイイか?、みたいな感じで付けちゃったんだと思われる、あまりにもな「B級グル麺」である。

名前がこんなんだから、さぞや創作系の麺類が飛び出て来ると思うじゃありませんか、普通は。例えばね、「麺にバジルとアンチョビを練り込み、きのことクリームソースとトマトを鳥のガラで煮込んだスープの小悪魔風」で~っす。とかね。そんなんを想像したってぇ訳。つい先日も、串焼きとかモツ焼きとかって看板に誘われて入った筈なのに、焼き台の無いカウンターの中におばちゃんが鎮座している飲み屋に入って驚いたばかりだから、そんな事があっても不思議ではないと思ったのだよ。

メニューは基本、ラーメンだ。実は千葉の呑みの師匠、TRさんに、この店は先を越されていたんだ。流石である。これはもう行かなければいけないってんで、慌てて行ったさ。メニューが壁に手書きで貼ってある。

「昔ラーメン」  350円


ええ~~~~っっっっ???さ、さんびゃくごじゅうえん?

「生中」 390円


なま中より安いの!?この時代350円?俺達の幼少の頃250円だったラーメンが?現代日本国に於いて
350円でありますか!

昼時にも関わらず、そんな店構えなモンだから、私の他に客はおらず、でも、どうしても昔ラーメンが食べたい。すかさず、「大盛りって出来ますか?」100円増しだそうだ。それでも450円。すまん。すまんぞコレでは。写真も撮らせて貰った。そんな時ハタと気付いた。

「嗚呼、2杯だ!2杯食うのが正しい!」それがその店に対する敬意だと勝手に感じたのである。でも後の祭りでね、しずしずと大盛り昔ラーメン450円が、運ばれて来たのである。

ひと口食べて懐かしさ、久々のシンプルを感じた。色々な想い出や懐古的幻想に耽りながら完食したんだが、満足度もひとしおで、とてもおいしいと感じた次第である。おそらく、味は絶妙に普通なのだ。

それをどう感じるかは、貴方が歩いて来て、刻んで来た年輪の汗と涙がスパイスになるからね、それぞれなんだと思うぞ。私は一発でこの店の大ファンになった。TRさんとこの店の保存会を設立致します。ミクシィにもコミュでも作っとくか。

ラーメンだけじゃぁなぁ、と思い、煮込み下さいって云ったら、開店してすぐなのに

「煮込みは今切らしちゃって・・・」ゴメンおばさん。夕方来るよ。

おそらくビール呑んで煮込みとラーメンに載せるチャーシューとメンマを無理やりつまみで貰って、〆に昔ラーメンを啜って帰る、それが正解なんだと思うぞ。

ありがとう。B級グル麺。


「自轉車家Joeのメールマガジン」
http://www.melma.com/backnumber_186028/

懐古趣味とか、そういったモノでは無く・・・。

今回は少し興奮気味だが、どこか懐かしい、そんな味の話である。今回はね。シンプルだ。

いつの間にか、昭和のオヤヂ的な立ち位置にいる我々昭和30年代後半生まれなんであるがね、そんな事ぁ、若い君らにもいずれやって来る事なので、どうでもイイっちゃあイイやね。僕らが若い頃の話ったってね、そんなにエラそうに云えるモンでも無かろうが、日本の明日が楽しみで、まだモノもあまり無くって、でも、戦中人のオヤジや爺さんの世代からすると、お前らは何でもモノがある時代で幸せだ。なんて事を云われてさ。そりゃあそうだよね。みんなオヤジの世代がシャカリキに踏ん張って日本を支えていたのだもの。

そんな幼少時代、ラーメンって食いモンが確かにあった。地域によって様々なんだと思うんだけれど、関東地方で云うとさ、普通のラーメンって云う、煮干しで出汁を取ったシンプルな醤油味。屋台の醤油ラーメンって云えば想像が付くか?しょうゆ味ってひらがな表記の方がしっくり来るんだと思うよね。あるいはラーメンと共に良く表記されていた、「支那そば」ってヤツである。

まだ子供の頃はさ、今みたいに何だかコテコテの動物系ギットギト背油の、脂汗流して食べるラーメンなんて無かった。家系だの九州系だのね。ご当地ラーメンなんて何の話ってぇ訳でして、関東地方でその頃から勢力的に店舗が増えたシリーズはさ、札幌ラーメンシリーズなんだろうなぁ。何しろ、メニューが驚くほど豊富で、一体全体、何を食ってイイんだかがさっぱり解らない程である。

ま、そんなラーメンの黎明期ってかね、今や日本の国民食とまで言われるラーメンが林立する中、そんな遥か昔を彷彿とさせるラーメン屋を発見したんだよ。僕らが幼少の頃食っていたラーメン1杯の記憶が、250円が相場だった頃。本当にシンプルなんだけど、結構どこにでもあった中華料理って書いてあるラーメン店。おそらく、藤子不二雄の書く、ラーメン大好き小池さんが食うラーメン。所謂シンプルで、あっさりチヂレ麺が絶妙の、絶滅危惧種指定のラーメンである。

此処最近、本当に美味しいラーメン店は増えたんだろう。いつもお世話になっている立ち飲み屋の「樹」のラーメンなんか、店主のケイちゃんのこだわりで、ビックリ仰天に旨いラーメンを金曜日の夜22時以降限定でつくる。絶品だ。千葉中央にある壺中(こちゅう)というラーメン屋さんも相当に旨い。それに栄町の並木商事さんね。これが旨い。なんてのが最近のラーメンのお気に入りである。

私は夏が好きである。ビーチへ繰り出す。ビーチクでは無い。ビーチだ。で、何が好きってぇと、もう断然海の家なんだ。海の家のラーメン。決して最高に美味しい訳でも無かろうに、どこか最高に美味しいんだよ。なんて経験、みんなしてるでしょ?あの普遍的シンプルなラーメンって、おそらくラーメンの原点なんだと思っている。で、あのアツい太陽と砂浜、弾ける様な青春ヒストリーなんかが絡み合って、調味料が完成されているから、最高に美味しいんだよね。青春の汗と涙が、隠し味的なね。我々の子供の頃は、その頃の日本の屋台骨を支えていた漢達の汗と涙とやせ我慢の隠し味が利いた、そんならーめんだったんだと思うんだ。

さて、前振りはこの位にしておくとして、件のラーメン「B級グル麺」というお店である。何ともショッパイネーミングにどこかオヤジギャグ的な昭和臭さを感じていて、だが、本当に入りにくい雰囲気を満点に醸し出している、そんなお店で、あれが出来て直ぐに気付いていたんだけれど、何となく入れないでいた。どの位入り難いかって表現すると、入口にボーイが立っていて、着てる服をチェックされちゃう、ドレスコードがあった時代のディスコ位と云えば解り易いだろう。いや、凄く解りにくいだろうな。・・・まぁいい。
何しろ看板は手書き、暖簾はラーメン屋なのに赤では無く蒼色がトンじゃった様な、どこか手染め風の暖簾、しかも「B級グル麺」なんて、何のシャレだか解らないネーミングだから、「あっと驚くタメゴロー」っぽくって、何者なんだか、何屋なのかが皆目見当が付き難い。最近、巷で流行っているB級グルメ、ご当地グルメのはしりでね、あっちこっちでもてはやされている例の、アレであるが、焼きそばとかでも無い。ラーメンの麺ではあるが、あまりにもベタである。とても奇をてらって付けたネーミングでは無かろう。おそらく看板を書く段になり、店名をどうすっか?なんて話にしていた所、ニュースでB級グルメの特集でもやっていたのだろう、それを見て、お?これでイイか?、みたいな感じで付けちゃったんだと思われる、あまりにもな「B級グル麺」である。

名前がこんなんだから、さぞや創作系の麺類が飛び出て来ると思うじゃありませんか、普通は。例えばね、「麺にバジルとアンチョビを練り込み、きのことクリームソースとトマトを鳥のガラで煮込んだスープの小悪魔風」で~っす。とかね。そんなんを想像したってぇ訳。つい先日も、串焼きとかモツ焼きとかって看板に誘われて入った筈なのに、焼き台の無いカウンターの中におばちゃんが鎮座している飲み屋に入って驚いたばかりだから、そんな事があっても不思議ではないと思ったのだよ。

メニューは基本、ラーメンだ。実は千葉の呑みの師匠、TRさんに、この店は先を越されていたんだ。流石である。これはもう行かなければいけないってんで、慌てて行ったさ。メニューが壁に手書きで貼ってある。

「昔ラーメン」  350円


ええ~~~~っっっっ???さ、さんびゃくごじゅうえん?

「生中」 390円


なま中より安いの!?この時代350円?俺達の幼少の頃250円だったラーメンが?現代日本国に於いて
350円でありますか!

昼時にも関わらず、そんな店構えなモンだから、私の他に客はおらず、でも、どうしても昔ラーメンが食べたい。すかさず、「大盛りって出来ますか?」100円増しだそうだ。それでも450円。すまん。すまんぞコレでは。写真も撮らせて貰った。そんな時ハタと気付いた。

「嗚呼、2杯だ!2杯食うのが正しい!」それがその店に対する敬意だと勝手に感じたのである。でも後の祭りでね、しずしずと大盛り昔ラーメン450円が、運ばれて来たのである。

ひと口食べて懐かしさ、久々のシンプルを感じた。色々な想い出や懐古的幻想に耽りながら完食したんだが、満足度もひとしおで、とてもおいしいと感じた次第である。おそらく、味は絶妙に普通なのだ。

それをどう感じるかは、貴方が歩いて来て、刻んで来た年輪の汗と涙がスパイスになるからね、それぞれなんだと思うぞ。私は一発でこの店の大ファンになった。TRさんとこの店の保存会を設立致します。ミクシィにもコミュでも作っとくか。

ラーメンだけじゃぁなぁ、と思い、煮込み下さいって云ったら、開店してすぐなのに

「煮込みは今切らしちゃって・・・」ゴメンおばさん。夕方来るよ。

おそらくビール呑んで煮込みとラーメンに載せるチャーシューとメンマを無理やりつまみで貰って、〆に昔ラーメンを啜って帰る、それが正解なんだと思うぞ。

ありがとう。B級グル麺。


「自轉車家Joeのメールマガジン」
http://www.melma.com/backnumber_186028/